自宅で働く頻度も高まり、より自宅の仕事環境を快適にしたいと、以前から気になっていたウルトラワイドモニターを購入することを検討しました。 検討する中で、様々な検討すべき観点が見えたので、ここに残したいと思います。
USB Type-C Power Delivery へのこだわり
今回モニターを比較・購入するにあたり、USB Type-C Power Delivery (給電) に対応していることにこだわりました。 USB Type-C ケーブルが Power Delivery (以後 PD)に対応していることで、ケーブル1本でモニター接続と給電の両方ができ、机上のケーブルを減らしてスッキリできます。
モニターパネルの解像度の種類
さて、いざウルトラワイドモニターを探してみると、モニターの解像度にいくつかの種類があることに気付きます。2021年10月現在、市場に出回っているUSB Type-C PD に対応のモニターの解像度の種類は、次のいずれかでした。 これから検討を始める方は自分の用途に合わせて、必要な解像度の目処を立てておいた方が良いでしょう。 ただ、解像度が高くなればモニター自体の大きさも大きくなるので注意が必要です。
解像度 | 通称 | アスペクト比 |
---|---|---|
3,440 × 1,440 | Ultra-Wide QHD (UWQHD) | 21:9 |
3,840 x 1,600 | UltraWide QHD+ (UWQHD+) | 21:9 |
5,120 x 1,440 | - | 32:9 |
なお、4K (4,096 x 2,160)が収まる解像度のものは、今のところ市場にないことも認識しておきましょう。 上記の表の通り、縦が2,160以上のものがありません。 もし4Kでの出力が必要であれば、ウルトラワイドモニターは諦めて、4Kモニターを選びましょう。
給電ワット数も注意が必要
また、もう一点、製品を選ぶ時の注意点として給電のワット数もチェックするようにしましょう。 給電できてもワット数が少なければ意味がありません。 例えば、mac を例にとれば、mac に付属している電源アダプターは次のようになっています。 持っているコンピュータの消費電力を賄えるだけの供給が行えるかをチェックしましょう。
モデル | 付属電源のワット数 |
---|---|
macBook Air (2020) | 30W |
macBook Pro 13inch (2020) | 61W |
macBook Pro 16inch (2020) | 96W |
比較検討
さて、思いつくだけのモニター製造メーカーのホームページを確認し、USB Type-C PD 対応のウルトラワイドモニターをピックアップしたのが下の表です。
メーカー | モデル名 | 参考価格 | サイズ | 解像度 | PDワット数 | パネルタイプ | 最大リフレッシュレート |
---|---|---|---|---|---|---|---|
LG | 35WN75C-B | ¥69,836 | 35inch | 3,440 x 1,440 (UWQHD) (21:9) | 94W | VA | 100Hz |
LG | 34WP85C-B | ¥89,818 | 34inch | 3,440 x 1,440 (UWQHD) (21:9) | 96W | IPS | 60Hz |
LG | 34WP88C-B | ¥98,182 | 34inch | 3,440 x 1,440 (UWQHD) (21:9) | 96W | IPS | 60Hz |
ASUS | ProArt PA34VC | ¥164,364 | 34.1inch | 3,440 x 1,440 (UWQHD) (21:9) | 60W | IPS | 100Hz |
DELL | U4919DW | ¥170,727 | 49inch | 5,120 x 1,440 (32:9) | 90W | IPS | 60Hz |
DELL | C3422WE | ¥99,800 | 34.1inch | 3,440 x 1,440 (UWQHD) (21:9) | 90W | IPS | 60Hz |
DELL | P3421W | ¥99,800 | 34.1inch | 3,440 x 1,440 (UWQHD) (21:9) | 65W | IPS | 60Hz |
DELL | U3821DW | 166,499 | 37.5inch | 3,840 x 1,600 (UWQHD+) (21:9) | 90W | IPS | 60Hz |
EIZO | EV3895 | ¥179,927 | 37.5inch | 3,840 x 1,600 (UWQHD+) (21:9) | 85W | IPS | 60Hz |
※参考価格:2021年10月現在のAmazon.co.jpでの価格です。
最終的に購入したもの
以上の比較により、僕は、値段が安く、それでも100Hz描写ができるLG製の 35WN75C-B を購入しました。 本稿も購入したモニターを利用して執筆しています、特に何も文句なく利用できています。
今回ウルトラワイドモニターを購入するにあたり、様々なものを見ましたが、まだまだ USB-C Power Delivery に対応している機種は少ないのが現状です。 USB-C Power Delivery にこだわったため、一気に選択できる製品が狭まったので、HDMI接続でもいいかと妥協しそうになりましたが、最終的には USB-C PD 対応のモニターにしました。個人的な思いとして「日本メーカーにも頑張ってもらいたい」という思いがあり、JAPANNEXT社の製品も調べて JN-VCG34144UWQHDR などのワイドディスプレイを発売していることがわかりましたが、残念ながらUSB-Cの入力に対応していませんでした。 もし日本メーカーの製品を選びたい場合は、上で紹介したEIZOのEV3895一択となってしまいますが、他製品と比べて値段も張るため購入に至りませんでした。
以上、この記事が、皆さんのデジタルライフの助けになれば幸いです。